○新城市の独居老人の相続税申告を受託しました。
会計事務所の相続税申告の受託は、2つのパターンがあります。
1つは、従来より会計事務所の顧問先であった方の相続税の申告。
もう1つは、全く初めての受託、銀行や司法書士等の紹介で、相続税の申告だけ受託します。
その初めての方の財産を調べるのに、本人が既にお亡くなりになっている。
そしてその方のご家族も財産をよくご存じないという場合もあります。
○今回の相続税の申告も全く手探りから始めました。
被相続人であるお父さん一人の生活。ご家族のうち奥様はすでに亡くなっていました。
娘さんお二人は、遠方に嫁いでいました。時々心配で電話などはしていましたが、お父さんはお一人で頑張って生活をしていました。
そして急にお亡くなりになり、銀行からの紹介で相続税の申告を受託しました。
○どんな財産があるのか、お父さんの使っていた金庫や書類関係、香典帳や電話帳、郵便物から日記帳まで全てを見せて戴きました。
株式取引もやっていましたので、過去の取引状況を取り寄せたり、全ての預金通帳をみて、古いものが無い場合には銀行に依頼して、それらの取引からどんな生活や何にお金を使っていたかなどを推理しながら相続財産の確定を行いました。
○10年以上前から百万円単位の預金引き出しが頻繁に行われていました。
普通は3年前程度の預金通帳を調査しますが、今回は調べてみると使途不明金が次々出てきて、どんどん遡って調査をしました。会社員を退職して年金で生活していただけですので、大きな動きは殆ど無く、株式投資の動きが中心でした。
その預金の引き出しで年に数回、多い年には毎月100万円~200万円の現金引き出しがありますが、それがどこに行っているのか全く掴めませんでした。
娘さんお二人に贈与の事実はないか何度も確認をしましたが、二人とも絶対に贈与はされてないとのことでした。
○周辺の銀行や信用金庫などに問い合わせても、新たな口座は発見できませんでした。
誰かに贈与したとか、お手当で渡したとか、お父さんの回りにそんな人はいませんでしたか等とも彼女がいるかもとか色々想像たくましく調べましたが、全く掴めませんでした。
使途不明金の総額を計算しますと8000万円は下らないと言うことになりましたが、行方は全く判らず、娘さんに一度家捜しをして下さいと頼みました。
○一ヶ月ぐらいたった夕方、「お金が出てきました、もの凄くあります」と電話がありました。
家捜しをしても見つからず諦めていたところ、ふと仏壇の上の天井裏が気になって天井板を外したところ、発泡スチロールの60センチぐらいの大きな白い箱が出てきた、開けてみたら銀行の封筒がびっしり入っていたので今から会計事務所に持っていくとの事でした。事務所で一つ一つ銀行の封筒を開けてみてビックリ、全て帯封のついた1万円札。そして下ろした日付が封筒に記入してあったのです。合計して9800万円。古家は解体予定でしたが、事前に見つかって良かったと喜んで相続税を納税されました。
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