l争族・・・というのはお察しの通り、
相続を起因として争うようになった親族のことです。
お金には興味がない・・・と言っていた方が、
相続になると権利を主張するのはよくあることです。
お金に興味がないと言っていたのは、
そんな少額には興味がないという意味だったと私は解しています。
しかし、実際に起こっている相続トラブルで家庭裁判所まで持ち込まれたケースでは、
遺産総額が5000万円以下で、かつ相続税がかからない方が70~80%を占めています。
一方、遺産総額5億円以上の方々のトラブルは1%以下です。
(出典:裁判所「司法統計」)
そういえば、私が以前書いたブログ
「何を?誰に?どれだけ?」
http://www.b-brain.com/blog/2016/07/post-60-332516.html
の中に出てきた「五男の嫁にすべてを相続させる」というのは、
実に遺産総額5億円以上あった事例です。
相続人全員がすんなり遺産分割協議書に実印を押し、
誰も異議を唱えませんでした。
それは、兄弟が皆さま社会的な地位にあり、生活には全く困っていなかったからでしょう。
さらに前のブログ
「旧家が受け継いでいるもの」
http://www.b-brain.com/blog/2016/07/post-55-332511.html
では、まさにその相続人の一人が嫁がれた旧家の様子を描きました。
旧家を守るということについては、
「先祖から預かった財産を、次の世代に無事渡すのが私の使命です。」
と言われていました。
決して財産を自分で使ってしまおうなんて思わないその凜とした意志を持てば、
争族にはならないのだとつくづく感じました。