相続の時に嫁の立場をどう考えるかで今後の生活が変わります。
次の場面を想像してみて下さい。
①全く嫁の事を考えない相続
こんなにお爺ちゃんの面倒を見てきたのに感謝の一言もない、もうお婆ちゃんの面倒は見たくない。
今まで弟や嫁に行った娘が帰省した時は、恥ずかしくないように一生懸命歓待をしたが、何も認められないし、法定相続割合なら今後は歓待したくない。
介護は大変であったが感謝の言葉もない兄弟なら、お婆ちゃんは兄弟みんなで見て貰いたい。
嫁として考えればもっと色々ご苦労は有った事と思うが、相続の話し合いでの兄弟や自分の夫の冷たい態度は非常に寂しく思っていないだろうか。
②お爺ちゃんの遺言書で嫁に対する感謝が書かれていた。
お爺ちゃんの遺言は将来にわたって子供達が仲良く、そして残されたお婆ちゃんが幸せになるように次のように書かれていた。
同居してくれた事等嫁への今までの感謝の思い、介護などの面倒を見てくれたことへの感謝、、残されたお婆ちゃんをよろしく頼むとの言葉、ご先祖様の祭祀などを長男を助けて滞りなく行ってくれとのお願いなど。
そして「相続人でないので財産分与は出来ないが、今までの感謝とこれからのお願いを込めて500万円を遺贈します」と遺言書に書いてあれば、嫁はどう思うか。
色々不満も怒れた事もあったが、お爺ちゃんも判ってくれていたのだと仏壇に手を合わせるのではないだろうか。
これが遺言書の大事な効果ではなかろうか。