これは日経ビジネス8月6日号のスペシャルリポートのタイトルである。
先日社会形成力のことを書き、マスコミに惑わされるな、自分を護るのは自分ですと書いた。
その後この記事を見た。日経ビジネスと言えば日本の多くの経営者やビジネスマンの読む代表的な経済誌である。発行部数19万部といえばまさしくこの本によって日本は変わっていく、形成力そのものと言えます。
この本に「守る人がいなくなりうち捨てられる墓、通夜も弔問客もない葬式」とかいてあれば、そうなんだもう墓は要らないのだ、葬式は通夜もしなくて家族だけでよいのだ、それが社会の中の流れなんだと思わせるのがマスコミの社会形成力なのです。
葬儀を価格で比較し、業者の利益率が高すぎる、葬式業界の透明化明朗会計をマスコミで追求する。
ここには通夜葬儀の「個人との最後のお別れ、魂の叫び、冥土に旅立っていく個人の思いなど」はない。もちろんそれらを言葉にすることは難しいから仕方がないかとも思うが。
「なぜ海に骨をまくのか、墓を守っていく事は本当に大変である、散骨という選択肢がある時代が来たことがありがたい」と書かれ、17年は散骨は10000件に達したとある。
これで海に散骨をする抵抗が少しずつ薄れてきて、勿論そこにビジネスチャンスと参入する業者もいてますます日本の先祖を思う心が消滅していくのかと心配になります。
先祖と自分という絆がなくなると、社会の先人と現在の人々という繋がりもどんどん希薄となり、過去現在未来と思想や文化、社会そのものが繋がりがある事を忘れ、今だけ自分だけ考えればよいという風潮が強くなります。
これで世界の歴史から日本が消されてしまうことになると考えるのは大袈裟であろうか。
戦争で負けて、日本を潰し消し去ろうという動きがある事をどこかで読んだ事があります。
最近のマスコミの動きは底流に日本と日本人を消滅させようとの動きがあると考えるのは考えすぎであろうか。