平凡社の山住正巳編の「子育ての書」と言う本を読みました。
昔の日本の育児教育は外国人の目にも立派なものと映っていたとあります。日本の子供達は「子宝」と呼ばれていました。子供の成長に当たる節々に多くの行事が用意されていて、子供の成長を共同体の中で確認し、励ましていたとあります。
子供の成長を親や親戚、そして地域全体が喜び祝っていたのです。
この時、子供達は自分が生まれてきて良かったのだ、また長男は弟たちに対して大人と一緒に祝うという心も覚えるだろうし、弟たちも兄貴達が祝ってくれた、親子の関係もその行事を通じて喜びが溢れるものであったと思う。
成人式などは地域ぐるみでお祝いをするその最たるものです。それが無くなったからドンドンと親子の関係もおかしくなってきた一因では無いかと思う。
どんなものがあるか、皆様はどこまでされましたか。
妊娠5ヶ月帯祝い、生まれると産飯が炊かれ、三日目には三日祝いで子供に晴れ着を着せる。
七日目には名付祝、産室から初めて外に出る初外出、三十日前後にお宮参り、百箇日にはお食い初め、初節句や初正月、1歳では誕生餅、七五三、成人式等々。
多くの儀式によって成長を確認し、励ましながら1人の落ちこぼれもなく、一人前に育てようとした。
こんなに多くの成長儀式を親や親戚地域社会で祝ってくれた記憶は必ず子供の心に残るのです。
ドンドンなくした子供の成長儀式が、親子の関係を希薄にして、財産争いを助長したと言っても原因の一端は有るように思います。