家系を護る田分けブログ
「相続対策は家が滅べば意味が無い、家系・先祖・子孫を護ることが最優先である」

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2015.04.01更新

★先日右記のような相続対策セミナーの講師を 頼まれました。(その1)
 
 ある新聞社主催での事です。事前に講演内容のレジュメの提出要請がありました。レジュメを提出したら3分の2が問題有りと言うことで、修正を求められました。仕方ないから修正・削除をして当日を迎えた。
当然レジュメを作ったので参加者に配るものと思ったが、レジュメは配らず、パワーポイントでの表示も禁止された。話だけで資料を見せるなと言う事である。
一体何の為の講演会だったのか、話の内容が余程危険思想?だったのか。
ここに私が伝えたかったことを何回かに分けて書くことにします。


◆税理士、信託銀行、不動産業者等が、大キャンペーン・・・
 本当に節税対策が良いのか、何の為に節税対策をするのかを見極めよう。


◆相続対策の原点を忘れた対策は、やらない方がよい。
 こうやったら良かったという話は、いくらでも有る。今回は失敗事例を話すことで本当に相続対策をすべきかどうか、原点に戻って考えて下さい。


・借金で始めたマンション経営が、10年経ったら競合が増え入居者激減。
・一棟借り上げ、家賃保証と言ったが、値下げ要求で収支0に、手元に残らず。
・一人息子に相続対策でアパートを建てたが、交通事故で親より先に死亡。
・息子の自宅を贈与で建てたが、離婚で別れた嫁に財産分与されてしまった。
・息子の自宅を贈与で建てたが、早死にをして嫁に相続された、嫁は実家に帰った。
・教育資金の贈与で銀行に預けたが、引き出しが面倒で嫌になる。
・資金が欲しいため相続対策のアパートを売りたいが、とても安い。ローンが残る。
・豊橋の愛知大学が名古屋に移転、周辺のアパートは空き部屋が至るところに。
・最近東京から何度も電話がある、マンション経営の話、収益を無視した価格だ。
・タワーマンションは評価激減で相続対策にうってつけと宣伝、イザの時に売るに売れず。
・贈与ばかり気にして、相続税の税率を無視。相続で払った方が安くなる。
・子供に贈与をどんどんする、しかし老後の資金は多いほど良い、今の子供は金で釣る。
・早めに贈与、渡せば渡すほど、子供は感謝を忘れる。老後は悲惨。
・同族会社の持ち株を子供の嫁にも贈与、離婚して株主問題となる。
・賃貸不動産の管理ができない人に勧めると、利益は管理会社に入り、リスクのみ残る
・アパート経営は15年以上で元が取れ利益が出る、資金が全額借入では儲からない。

投稿者: 税理士法人あけぼの

2015.03.25更新

★先日ある新聞社主催の右のような相続税セミナーの講演をしました。

基本的な話は、相続税を少なくしようとする以前に、自分たちが老後安心して暮らせる事、家が争族で崩壊しないこと、間違った不動産投資をして老後資金を無くさないことなど。

★終わったとき控え室にある受講生がとんできました。

客「いま税理士と建築業者から1億2000万円のアパートを建てれば相続税が安くなるからと勧められている。さっき危険と云う話を聞いたが・・」

私「一体相続税がいくら安くなるのですか」
客「約500万円位」

私「自己資金はいくらですか。」
客「ほぼ100%借入、今なら金利が安いからと言われています。」

私「1億円の投資は大変な金額です。自己資金無しでやるのは非常に危険」
 「金利が今安いからと言ってもいつ上がってもおかしくない状況です。固定金利ではないので余りに危険すぎる」
 「アパートは長期投資です、入居がなければ赤字です。たった500万円の節税になるからと言って1億2000万円の投資は危険すぎます。」
 「お仕事は何をされていますか、申し訳ないですがあなたの仕事からはこれだけの投資を管理運営 する力は無いと思います。」
 「もし管理会社に全てお任せだったらアパート経営の利益は殆ど吸い上げられてあなたには利益は  残らず、リスクのみ引き受けることになります。」
 「投資は止めて税金を払った方が良いと思います。」

その後その方からどうなったかの連絡はありません。
本当に相談者のためを思ってアドバイスしているのか不安になります。

★ファクトという雑誌(2015、2月号)に下記のような記事がありました。相続「節税セミナーは後悔のもと

銀行、生保、住宅メーカー、仏具店まで、カモネギたちを逃すまいと、節税をあおっている。
今年から相続税の課税対象が広がったのを受けて、税理士や金融機関、不動産・住宅メーカーなどが「節税ビジネス」を競っている。だが、「相続大増税」の実態はイメージ先行で、本当に預貯金を取り崩してまで相続に備えるべき状況なのかははなはだ疑問。銀行や税理士に踊らされ、かえって後悔が残る相続になる恐れが拭えない。

投稿者: 税理士法人あけぼの

2015.03.20更新

★「兄弟は平等の権利」と考えるのが普通になっている現代でこんな事言うとおかしいと言われそうですが、なぜ兄弟は平等の権利があるのでしようか。

民主主義とか基本的人権とか色々ありますが、本当にこれが正しいのか分かりません。昔からお兄ちゃんだから我慢しなさいとか、お兄ちゃんだから家を継ぐとか、お兄ちゃんだから親の面倒を見る等・・・・色々言われてきました。
でもそれも仕方がないと思ってきませんでしたか。

そうですよね、既に生まれた時から差があって当然だし、長男に産まれたから家を継いだり親の面倒を見るのが普通なのです。
それをなぜ相続の遺産分割だけ均等にするのですか。
平等なら良いのですが、均等なのです。絶対に不公平と思いませんか。

★世の中は最初から不公平、不平等なのです。
 相続の遺産分割の時だけ法定相続割合という均等の権利が出てくるから喧嘩になるのです。
次のような場合には不平等だからおかしい、法律で平等にするのが当然であるという意見は出ないのはなぜですか。

○男で産まれるのと女で生まれるのは自分で選べないのでおかしい。
○生まれた時から病弱なのはおかしい、誰でも健康で元気に生まれる権利がある。
○勉強が出来ないのはおかしい、同じだけ勉強しても成績が上がらないのはおかしい。
○親戚は金持ちで自分の親は貧乏。兄弟も従兄弟も同じ身内なのにおかしい。不公平だ。
○何で貧乏な家に生まれたのだ、みんな平等で生まれる権利がある。
○長男で生まれると家を継ぎ、弟は自由に家を出る、平等の権利ではないのか。
○何で老親の介護をするのか、相続の権利が均等なら親の面倒は見たくない。
 
世の中は不公平ばかりです。
それなのに法定相続割合だけ均等の方がおかしいと考えるべきです。


○自分は次男だから親の面倒を見ない代わりに、相続は少なくて当然。
○自分は他の家に嫁に来たのだから、相続権は夫の家の方であり、実家の相続権は少なくて当然。
○自分は末っ子で兄や姉に子供の頃面倒見て貰ったから、財産分与は少しは少なくて当然。
○自分は大学で浪人して親や兄弟に迷惑掛けたから、余分に掛かった費用分は少なくて当然。
○自分は結婚して妻の援助で自宅があるのだから、家のない弟に少し多くしても当然。

◆相続財産は奪い合えば不足するし喧嘩する。
 譲り合えば余るし仲良くなる。
 権利の主張ではなく、相続財産を残してくれた親に感謝から始めませんか。

投稿者: 税理士法人あけぼの

2015.03.15更新

「約3億円の節税効果」新築デザイナーズ物件、3億8800万円のマンション
 相続対策物件として、税理士や富裕層向けの情報誌に出ています。
 こんな売り方は良くないと思います。もしこれを購入して3年程度で相続が開始した場合の相続税評価額は本当に路線価のみで良いのだろうか。
もしその後これを現金化しようと売却した場合、いくらで売却できるでしようか。
たとえ評価額で3億円下がったとしても、税率50%として配偶者控除を最大限使うと7500万円の節税となる、しかし売却しようとしたとき果たして3億円以上で売れるであろうか。
余りにも節税だけに目が行っている対策と思います。


◆全国民必読 まもなく不動産(東京・大阪)大暴落へあなたが思っているより早く来る!相続税の心配など、無用です。
オリンピック開催という「錦の御旗」のもとに首都圏の再開発が進んでいる。しかし早晩バブルが弾けることは不動産業界の暗黙の了解だ。ババをつかまされないためには、いち早く逃げ出すしかない。
節税スキームの代表的な例に、タワーマンションの一室を取得するというものがある。高層マンションは一戸当たりの所有する土地が狭いため、相続税を計算する際の評価額が下がり、現金を相続するよりも大幅に節税できるからだ。ただし、そのような努力をしても、不動産市場自体が暴落してしまえば、なんの意味もない。
そして現に、相続問題に頭を悩ませていることが馬鹿らしくなるほど大きな暴落の兆候が、ひたひたと迫りつつある。
一般の人の耳に届くことはまだ少ないが、首都圏の不動産業者のあいだで最近、とみに話題に上るテーマがある。それが「2019年問題」だ。'19年という年が注目されているのには、いくつか理由がある。
■完全に供給過多なのに
カルチャースタディーズ研究所代表で、編著書に『地価下落時代に資産を守る!』がある三浦展氏はこう警告する。「日本も東京もすでに成熟期にあるので、前回の東京オリンピック('64年)のときとは状況が異なる。巨額の投資をしても東京全体の経済を浮揚させる効果は少なく、むしろ施設維持負担が重くのしかかる危険性が高い」
ただでさえ住宅が余り始めるのに、住む人間そのものが減っていくのである。いま、不動産業界は相続税対策ブームや団塊ジュニア世代による購入によって、それなりの活況を呈しているが、それも長く続かないということは業界内の暗黙の了解である。

まもなく不動産の暴落はやってくる。都心の物件ですらバブルが崩壊するのだから、郊外や地方の物件は、下手をすると売りたくても値段がつかない可能性が高い(詳細は次章で)。投資家たちが売りに転じたら、もう手遅れ、あなたが思っているよりも早く「その日」はやって来ると考えておくべきだろう。アベノミクス、オリンピックといった耳触りのいい言葉で活況を呈しているように見える不動産市場。しかし、きらびやかなタワーマンションが薄氷の上に建てられているのだとしたら......。氷がひび割れる音を聞き逃してはならない。    「週刊現代」2015年2月28日号より

投稿者: 税理士法人あけぼの

2015.03.10更新

相続対策にタワーマンションが資産圧縮効果が高いからと、税理士や富裕層相手に広告宣伝が多くなっています。本当に大丈夫でしょうか。

節税の理由は
「現預金はそのままの額が課税額を計算するための『相続税評価額』になりますが、不動産であれば相続時に決められた計算方法で評価額が決まる。一般的には、土地の評価額は実勢価格(購入価格)の7~8割、建物では購入価格の4~6割にまで評価が下がります」と言われています。

 中でも、都心のタワーマンションの高層階は節税効果が高いと言われています。
たとえば同じマンションで階数が違う80平方メートル・3LDKの同じ間取りの部屋があったとする。高層階になるほど景観がいいなどの要素があるので、販売価格は1階が5000万円、40階が7000万円と大きく違うことはよくある。

 ところが、評価額は景観などの"プレミア"は関係なく、同じ物件で同じ広さなら同額になる。したがって高層階のほうが節税効果が高い。
節税の為に購入して、当面は賃貸で相続後は売却すれば良いというのが謳い文句です。

◆私はもの凄くリスクが高いと思います。
 税金は安くなっても、不動産価値が激減したり現金化できなければ財産そのものが毀損しては意味がありません。

●東京湾岸「タワーマンション」地帯は廃墟化する可能性が高い!?
 五輪開催地として開発が進む東京の湾岸エリアだが、「開発したからといって、湾岸が今後盛り上がっていくかは甚だ疑問」と指摘するのは住宅ジャーナリストの榊淳司氏。

「多摩やつくばなど人工的に開発した都市は、今後、廃墟に向かうケースが多い。今の湾岸エリアはそうしたニュータウンの以前の状況によく似ています。そもそも湾岸は五輪開催地である以外にメリットがなく、アクセスも不便で、店舗も少ない。人口減少によって住宅の余剰が顕在化する数十年後、そんなエリアにわざわざ高いお金を払って住もうとする物好きはいないでしょうね」

 今後も湾岸地域には多数のマンション建設が予定されているが、これが廃墟化に拍車をかける可能性も高いという。
「デベロッパーは会社の存続のために、住む人のアテがなくても建物を造り続けなければならない。結果、誰も住まないタワーマンションがこれからも増え続け、廃墟化が進みます。人が減れば治安も悪化するし、資産価値も下がる。しかも、湾岸エリアのマンションに住んでいる人の多くはよそ者で、湾岸自体に郷土愛もない。土地柄が悪いとなれば早々に見切りをつける人も増え、廃墟化に促進してしまいます」

 ローンを組んだものの、払い終える頃には周囲が廃墟化して資産価値はガタ落ち。そんな地獄の未来が待ち受けているかもしれない。      週刊SPA! 10月28日(火)より引用

投稿者: 税理士法人あけぼの

2015.03.01更新

★このブログでは、家を護るのが優先とか、長男に財産を多く残した方がよいとか、法定相続割合は家を潰すとか今の時代に逆行しているようで、反発する方も多いと思いますが。
何が幸福かが分からないのが現代です。
大家族から核家族へとマスコミに煽られ、子供達がみんな独立をしてしまった。残るのは老夫婦のみ。老人介護するのもされるのも将来の自分と言うことを自覚しているのでしょうか。

★なぜ相続争いが多くなったのでしようか。
 それは兄弟だから平等に相続財産を受ける権利があると、誰かが言い出したからです。そしてそれを浸透する為に法定相続割合を民法の中に入れてしまったからです。兄弟は当然みんな同じ権利があると普通に考えられていますが本当にそうでしようか。

★下記はインターネットから探した文章です。これって正しいと思いますか。

①民法で決められた法定分割という考え方があります。
 法定分割とは、民法で「このように財産を分けるのが一番よい」と決めている分け方です。

②法定相続人とは、亡くなった方の財産などを相続する権利がある人のことです

③遺言のないときは,民法が相続人の相続分を定めていますので,
 これに従って遺産を分けることになります。

●民法のどこに「このように財産を分けるのが一番よい」と書いてありますか。民法906条には 「遺産の分割は、遺産に属する物又は権利の種類及び性質、各相続人の年齢、職業、心身の状態及び生活の状況その他一切の事情を考慮してこれをする。」とあります。
当然ですよね、単純に一定割合で財産を分けたら本当に不公平になってしまいます。
同じ兄弟であっても結婚すれば生活条件はもの凄く変わってきます。親が子供のことを考えて財産を与えるとすれば「全体を考慮して平等」にしても「単純に均等」にはしないと思います。

●「相続する権利がある」これが普通の考え方になっていますが、ここで権利が有ると考えるから兄弟間では権利のぶつかり合いになるのです。
遺産も奪い合えば不足し、譲り合えば余るのです。同じ遺産を奪い合えば後でしこりは残るけど、譲り合えば感謝の思いで兄弟は仲良くいくのです。
今の時代そんな事出来ないという人が多くいますが、社会全体が奪い合った結果どうなるか。
安心して過ごすことが出来ない辛い社会になりますね。

●「遺言のないときは民法が相続分を決めている」そんな事ないです。民法はただ「法定相続割合」を決めているだけでこの割合で分けろとは言っていません。

●相続の専門家が「均等と権利」を考えているのです。これでは相続争いが当然です。

投稿者: 税理士法人あけぼの

2015.02.20更新

その時の手紙の続きです。                                    

 当然これらは相続人である子供達が均等に負担すべきものと考えます。
一緒に生活をし、寝たきりになる前の老人介護、寝たきりになってからの全てのお世話をすることは、どれ程大変かは体験したものしか判りません。
これらも本来は相続人の義務の部分と考えます。相続財産の権利を主張するのであれば、当然義務の履行もすべきと考えます。

また法定相続割合をもって遺産分割を主張されていますが、民法の906条に遺産分割の仕方というのがあります。弁護士の先生には釈迦に説法なのですが、これをどう考えれば良いのか先生のご意見をお伺いしたいと思います。

(遺産の分割の基準)
第906条遺産の分割は、遺産に属する物又は権利の種類及び性質、各相続人の年齢、職業、心身の状態及び生活の状況その他一切の事情を考慮してこれをする。

遺産に属するものは不動産だけです。この農地などをどう分けるというのですか、どうしてもと言うなら農地を貰って下さい。代償金と言われましたがどこに現金があるのでしようか。
またその他のことを考慮しても民法で決めている分割基準をどう考えれば良いのでしようか。

被相続人と一緒に生活をしてきた、その生活基盤と言える農地を分割して生活を脅かすのですか。
現金収入の殆どない私どもに、要求されている2000万円をどう払えというのですか。
兄弟である他の相続人の全ての人は、今迄の生活や扶養義務など全てを考慮すれば、相続すべき財産は無くて当然と言われています。
いつでも実印がいるなら押すと言っているのですが、お二人の考えで手続きがストップしていました。

私どもの思いは今迄全く行き来もなく、老人介護など手伝っても居ない、いや手伝いましょうかの声掛けもご機嫌伺いなど何も無く、母が亡くなったら遺産分割の権利だと言って相続分を要求されるなんて・・・と思っています。
しかし実印を押して戴くことになりますので、全くゼロとは言いませんが出せる金額は判子代程度でお願いしたいと思います。
またどうしてもと言われるのであれば、上記の扶養義務である部分を控除した残りの金額を、代償金でなく相続財産を分割するという形でお願いしたいと思います。

どうか上記のことを十分ご配慮いただき、特別大きな財産があるわけでなく、売れない農地と古家があるだけですので、お互い弁護士を立てて身内同士の争うことのないように希望します。
折角弁護士先生が関与されていますので、泥沼の争いを避けるべき、ご尽力下さいますよう重ねてお願い申し上げます。

◆この手紙では相手の心には届きませんでした。調停は一体どうなるのでしようか。

投稿者: 税理士法人あけぼの

2015.02.10更新

100才の母親が亡くなりました。相続人は子供4人です。
 そのうちの一人が亡くなっていますので、代襲相続で亡くなった兄弟の姪の二人が弁護士に依頼して法定相続割合の遺産の請求がありました。
そこで弁護士に調停前に下記の手紙(抜粋)を書きました、出来たら話し合いをしたいと。
結果は話し合いをせず調停の申し出がされました。 果たしてどうなるでしょうか。

私どもの思い
弁護士先生は被相続人が残した財産を検討した結果、○○氏と△△氏が各1000万円を要求されていますが、どこからそのような金額が出てくるのか想像も出来ません。
財産明細はご存じの通り流動性のある現金預金はたったの10万円であり、総額の0.1%に過ぎません。残りの99.9%は築33年で評価額119万円の小さな貸家、あとは農地なのです。

法定相続割合を主張されていますが、どうして法定相続割合を要求するのですか。
確かに相続人には子供4人の分割割合として各4分の1ずつと法律には書いてあるかも知れません。
それが権利としてならば当然義務も発生すると思います。

100歳で亡くなった母の扶養義務も当然○○氏△△氏とも4分の1の半分ずつあるはずです。
父が亡くなって20年以上経ち、高齢でしかも介護が必要で、寝たきりになった母の面倒は誰が見てきたのですか。
権利を要求されているお二人と、元々の相続人である故×××はどれ程義務を果たしていただいたのでしようか。この20年間で何度母に会いに来てくれたのでしょうか。生活費の応援や介護の応援はされてきたのでしようか。100歳の寝たきりの介護の必要な母に対し、私どもに協力をするといった手をどれ程さしのべて戴いたのでしようか。皆無です。
支援どころかご機嫌伺いの挨拶にも来てくれては居ません。

また現在の農地の評価額での要求をされていますが、高齢の寝たきりの母をかかえ、私自身も77歳であり、いままで農地を維持してきたことがどれ程大変か。
相続財産として残っていると言いますが、農地を維持する為の努力はどう考えられていますか。
農地などの土地を維持するには大変な労力が要ります。もしこれらを母が維持していたならば直ぐに使い物にならなくなって価値は激減します。100歳まで生きた母は既に20年以上畑の管理は出来ず、残された者は畑があったから農業が出来たと云われる方も居ますが、畑があったゆえ他の職業選択が出来なかったのが現実なのです。今の価値を単純に評価するのではなく、これまで土地を護ってきた事も十分ご配慮をしていただきたいと思います。

 この20年間の生活と老人介護の面倒を見る費用と、介護の時間を考えればとても金額に換算できるものではありません。しかし計算をすればどうでしようか。
例えば80歳から100歳までの生活費、介護にかかる費用と、介護のため仕事が出来ない時間などを無理に計算すれば、次の通りです。(インターネットで色々検索した結果の数値です)金額は省略。

投稿者: 税理士法人あけぼの

2015.02.01更新

国税庁から、このたび、平成25年分の相続税の申告状況の発表がありました。

 ○平成25年分の相続税の申告状況は、死亡者数(被相続人数)、相続税が課税された被相続人数、課税価格及び申告税額ともに前年分より増加しました。
  なお、相続税の申告状況の具体的内容は、次のとおりです。
 
 1.死亡者数・課税対象となった被相続人数
   平成25年中(平成25年1月1日~平成25年12月31日)の死亡者数(被相続人数)は、1,268,436人(前年1,256,359人)で、対前年比101.0%となりました。

   また、相続税の課税対象となった被相続人数は54,421人(前年52,572人)で、対前年比103.5%となり、課税割合は4.3%(前年4.2%)で0.1ポイント増加しています(ちなみに、東京国税局管内における平成25年分の課税割合は7.4%となっています。)。
 
 2.課税価格・税額の推移
   課税価格は、11兆6,253億円(前年10兆7,827億円)で対前年比107.8%となり、相続税額は1兆5,367億円(前年1兆2,514億円)で対前年比122.8%となりました。

   また、これを被相続人1人当たりでみると、課税価格は2億1,362万円(前年2億510万円)で、対前年比104.2%となり、相続税額は2,824万円(前年2,380万円)で対前年比118.6%となり、いずれも増加しています。
 
 3.相続財産の種類別構成比
   相続財産の金額の構成比は、土地41.5%(前年45.8%)、現金・預貯金等26.0%(前年25.6%)、有価証券16.5%(前年12.2%)であり、現金・預貯金等及び有価証券の構成比は平成に入ってから最高の割合となっていますが、一方、土地の構成比は最低の割合となっています。
 
  なお、この詳細については、国税庁ホームページ>活動報告・発表・統計>報道発表資料>ご覧下さい。

◆平成26年の相続税の統計資料は当然まだ出ませんが、一体どうなるでしょうか。
 また税制改正後の平成27年1月1日からの相続税はどうなるか。
 当然平成27年分は申告件数が一気に増えますが、税理士や信託銀行、不動産関係業者など対策セ ミナーなど大繁盛です。

 税金対策ばかりやって家族が仲良くなる対策をしなければ、お金は残っても身内の人間関係が崩壊します。その時誰が泣くか相続人の子供達が身内をどんどんなくして、大災害や戦争など本当の危機の時に支え合う人が無くなることを考えてほしいものです。

目先の金より長い未来の縁を大切にしたいものです。

投稿者: 税理士法人あけぼの

2015.01.20更新

●特別受益者となるのは、 

被相続人から、
  ①遺贈
  ②婚姻・養子縁組のための贈与
  ③生計の資本としての贈与をうけた者

 遺贈された財産はその目的を問わず、すべて特別受益として持ち戻しの対象になります。
しかし、「婚姻・養子縁組のため、若しくは生計の資本として」贈与された財産が特別受益になるのかどうかについては、被相続人の資産・収入、社会的地位、その当時の社会的通念を考慮して個別に判断すべきものとされています。
平たくいえば、遺産の前渡しといえるかどうかが一つの判断基準となるようです。

  (例) ・婚姻の際、持参金をもらった。
      ※結納金、挙式費用は特別受益にあたらないとされています。
     ・独立して事業を始めるときに開業資金を出してもらった。
     ・家を建ててもらったり、住宅取得資金を出してもらった。
     ・私立の医科大学への多額の入学金を出してもらった。
    
 ※ ただ単に、生活費の援助を受けていただけであるというような場合には、生計の資本としての贈与には該当せず、
民法第877条(扶養義務者)に規定する扶養義務を履行したものと解されますので、このような生活費相当額の贈与については、特別受益とは認められません。

●多額の入学金も特別受益? 

  もし多額の入学金が特別受益になるならば、それがいつ問題となるのでしょうか。
弟が18才で医学部へ入学、その入学金が法律の説明書などでは特別受益になるとあります。
でも父親の相続が普通の寿命なら、30年~40年後となります。
そんな前の話を持ち出す位話がこじれると言うことであり、酷い日本になったと思うしか有りません。
昔のことを言い始めてもキリがありません。
兄弟喧嘩をしない対策、仲良くなる対策を親がすべきです。
また喧嘩しない為には、親が記録を残すべきなのです。


●今年の税制改正の「結婚・子育て資金の贈与」はどうなるの?

 平成25年4月から始まった「教育資金の贈与」と同じような制度ですが、
本当に使う人がいるのでしようか。ここでは詳しく書けませんが、わざわざそんな制度を使わなくとも元々大半のものが
非課税です。変な制度が出来たものです。
またこの贈与が「特別受益者」に関係すると言い出せば、一体親子や兄弟は何で結びついているのか。
「情」と思っていたが、「金」で結びついていると思います。

投稿者: 税理士法人あけぼの

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